
レッドシャツは出場シーズンを残す考え方、10セメスターは在籍学期数の上限です。ただし、NCAA Division I・IIは2026–27年度から新制度へ移行しており、従来と同じ計算はできません。
NCAA Division Iに続き、Division IIも2026年8月5日に、年齢と初回フルタイム入学を基準とする新しい競技資格(Eligibility)制度を採択しました。Division I・IIは原則として連続する5年間の資格期間を管理する仕組みへ移行します。一方、Division IIIには10セメスター/15クォーター、NAIAには10セメスター/12トライメスター/15クォーターとシーズン管理が残ります。
本ページは2026年9月17日時点のNCAA・NAIA公式情報をもとに整理しています。NCAA Eligibility Centerは入学前の認定や新制度の例外を、所属・進学予定大学の競技資格担当部署は在学中・編入時の資格を確認します。最終判断は各機関の公式認定を優先してください。
2026–27年度から変わる点・残る点
NCAA全体で10セメスタールールがなくなったわけではありません。正しくは、NCAA Division I・IIが、年齢と初回フルタイム入学の早い方を起点とする連続5年間の競技資格制度へ移行し、Division IIIやNAIAには学期・シーズン管理が残ります。
Division I・IIは学期・シーズン中心の管理から移行します
新制度では、Division I・IIの出場シーズン数(seasons of competition)、競技上のレッドシャツ、入学延期に関する規則や特例申請が廃止され、原則として連続する5年間の競技資格期間を管理します。
起点は「初回フルタイム入学」と「年齢」の早い方です
大学へ初めてフルタイムで在籍して授業に出席した時点、または19歳の誕生日に基づく開始時点のうち、早い方から競技資格期間が始まります。
Division III・NAIAには学期・シーズン管理が残ります
Division IIIは最初の10セメスターまたは15クォーターの中で4シーズン、NAIAは10セメスター、12トライメスター、または15クォーターの在籍期間内で4シーズンを基本に確認します。
2026年10月1日確認:Division IIIでは資格制度の見直しに関するケーススタディが公表されていますが、検討段階であり、年齢ベースの連続5年間モデルの採択・施行が決まったわけではありません。Division I・IIの新制度をそのまま適用せず、現行のDivision III規程と大学の競技資格担当部署の確認に従ってください。NCAA公式:Division III Analysis Working Groupの資料
大学入学後に5年間すべて競技できるとは限りません
NCAA自身も、新制度を単純な「5 for 5」と呼ぶのは正確ではないと説明しています。入学を遅らせた場合は、大学へ入る前に年齢による開始時点で競技資格期間が始まり、実際に大学で使える期間が5年未満になる可能性があります。
- 大学入学後に5年間すべて競技できるとは限りません。入学時点ですでに資格期間の一部が経過している場合があります
- 試合に出ない年があっても競技資格期間は原則として止まりません
- 学業・編入・アマチュア・チーム登録など他の条件は引き続き適用されます
自分が4年制大学へ直接進学するべきか、コミュニティカレッジから始めるべきかを整理したい方は、アスリート留学ルート診断で、年齢、入学予定時期、競技歴、英語力、成績、費用をまとめて確認しておくと進めやすくなります。
NCAAの競技資格・レッドシャツ・10セメスタールールとは?
制度を正しく理解するには、「大学へ入学できること」「チームへ所属できること」「公式戦へ出場できること」を分けて考える必要があります。まず、検索や進路相談でよく使われる4つの言葉を整理します。
競技資格(Eligibility)
大学スポーツの公式戦へ出場するための資格です。大学への合格やチームのロースター入りとは別で、学業、在籍歴、競技歴、アマチュア関連規則などを満たす必要があります。
レッドシャツ(Redshirt)
在学しながら公式戦への出場を抑え、出場シーズンを残す考え方です。自動的に与えられる資格ではなく、団体・Division・競技ごとの参加基準と大学側の確認が必要です。
10セメスタールール
主にDivision IIIやNAIAで、競技できる4シーズンを一定の在籍学期数の中で使う仕組みです。Division IIIでは10セメスターまたは15クォーターが基本となります。
資格期間と出場シーズンは別の概念
資格期間は「いつまで競技資格を使えるか」、出場シーズンは「何シーズン競技参加したか」を示します。Division I・IIの新制度は、原則として連続する5年間の資格期間を中心に管理します。
年齢ベース制度は、単純な「年齢上限」ではありません。 競技資格期間は、最初のフルタイム入学と、19歳の誕生日に基づく所定の学年度開始時点のうち、早い方から始まります。
Division I・IIの5年間はいつ始まる?
Division I・IIの新制度で最も重要なのは、競技資格期間の開始日です。高校卒業日だけで判断するのではなく、初回フルタイム入学と年齢による開始時点を照らし合わせます。
旧Division Iは「連続5年間+最大4シーズン」
最初のフルタイム在籍を起点に連続5年間を数え、その中で原則4シーズンまで競技できる制度でした。
旧Division IIは「10セメスター/15クォーター+最大4シーズン」
フルタイムで在籍した最初の10セメスターまたは15クォーターの中で、原則4シーズンまで競技できる制度でした。
Division IIIには学期数とシーズン数の管理が残ります
現在も、最初の10セメスターまたは15クォーターのフルタイム在籍中に、原則4シーズンまで競技する考え方です。
新制度は「早い方から連続5年間」
初回フルタイム入学と、19歳の誕生日に基づく通常学年度の開始時点を比べ、早い方から連続5年間を数えます。出場シーズン数(seasons of competition)と競技上のレッドシャツ管理は廃止されます。
初めて大学へフルタイムで在籍し、授業に出席した学期
アメリカの4年制大学だけでなく、コミュニティカレッジ、日本を含む国外の大学・短大等での初回フルタイム在籍が対象になります。競技部に所属していなくても起点になり得ます。また、大学を代表して公式戦に出場した場合は、パートタイム在籍でも資格期間が始まることがあります。
19歳の誕生日に基づく開始時点
19歳になる日が9月1日より前の場合は、その後に始まる通常学年度の開始時点から数えます。9月1日以降の場合は、原則として翌年の通常学年度の開始時点から数えます。ただし、それより前にフルタイム入学した場合は、その入学時点が起点です。
早い方を起点に、5年間が連続して進みます
一度競技資格期間が始まると、試合に出ない、レッドシャツ相当で過ごす、編入する、チームを変える、競技から離れるといった理由だけでは原則として停止しません。
資格期間内でも、その他の条件を満たす必要があります
5年間の期間内にいるだけで必ずプレーできるわけではありません。NCAA初期資格、GPA、取得単位、卒業に向けた学修進捗要件(Progress-Toward-Degree)、編入条件、アマチュア・競技関連ルール、大学の入学条件、チーム登録などは引き続き確認が必要です。
大学へ入る前に競技資格期間のカウントが始まることがあります
高校卒業後にギャップイヤー、浪人、語学準備、クラブ活動などを行う場合、すぐに不利になるとは限りません。ただし、年齢による開始時点後も入学を遅らせると、Division I・IIで実際に使える残り期間が短くなる可能性があります。
高校卒業日そのものを起点とする最終ルールではありません
制度の検討段階では高校卒業時期を含む案も公表されていましたが、最終的な公式案内では「初回フルタイム入学」と「19歳の誕生日に基づく開始時点」の早い方が起点とされています。
生年月日、学校ごとの学年度開始日、過去のフルタイム在籍歴によって計算結果が変わります。特に日本の大学・短大等に在籍した経験がある方は、学校名、在籍期間、履修形態、授業出席の開始日を正確に整理してください。
入学年度と在籍状況による経過措置
2026-27年度は移行期間です。現在の学生アスリートや2026-27年度に初めてフルタイム入学する選手は、旧制度と新制度を比較し、原則として本人に有利な結果が適用されます。
| 対象者 | 適用される考え方 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 2025-26年度に旧制度上の最終シーズンを使い切った選手 | 追加の競技資格はありません。 | 新制度によって自動的に1年追加されるわけではありません。 |
| Division I・IIで2025-26年度終了後も旧制度上の競技資格が残る現役選手 | 旧制度または新しい年齢ベース制度のうち、本人にとって有利な方。 | 所属大学が個別状況を確認し、適用結果を判断します。 |
| Division I・IIで2026-27年度に初めて大学へフルタイム入学する選手 | 旧制度または新しい年齢ベース制度のうち、本人にとって有利な方。 | 生年月日、初回入学日、競技歴をNCAA Eligibility Centerへ正確に申告します。 |
| Division I・IIで2027年秋以降に初めて大学へフルタイム入学する選手 | 新しい年齢ベース制度のみ。 | 従来の4シーズン・レッドシャツ管理を前提に進路を組まないことが重要です。 |
Division Iで2025-26年度以前のシーズンまたは資格期間に基づく旧制度の延長申請は、2026年7月31日が提出期限とされました。Division IIへ同じ期限を一律に当てはめず、経過措置の対象となり得る選手は所属大学の競技資格担当部署へ個別に確認してください。旧制度を継続する場合も、廃止された種類の特例で将来の延長ができるとは限りません。
レッドシャツと負傷時の扱いは団体によって異なります
新しいDivision I・II制度では、出場シーズン数と競技上のレッドシャツ管理が廃止されます。試合に出ない年を作ることはできますが、それによって5年間の競技資格期間が止まったり、後ろへ延びたりするわけではありません。
競技上のレッドシャツ管理が不要になります
従来のように「この年は出場シーズンを使ったか」「何試合までならシーズンを消費しないか」を資格期間の中心として管理しません。資格期間内であっても、学業要件と大学・チームの判断を満たしたうえで競技参加が認められます。
負傷・病気による特例申請も廃止されます
新しいDivision I・II制度では、負傷・病気による特例申請(medical hardship waiver)や資格期間延長の特例申請が廃止されます。ケガで競技できない期間があっても、原則として5年間のカウントは進み続けます。
Division III・NAIAには別のシーズン管理が残ります
Division IIIでは、通常シーズン最初の試合中またはそれ以降に練習・競技へ参加すると、一般に1シーズンと数えられます。「試合に出なければ自動的にレッドシャツ」とは限りません。
負傷・病気によるシーズン救済は、残りの通常シーズンに出場できなくなるケガ・病気が規定上の前半に発生し、出場数が規定の分母の3分の1以下であること、適切な医療資料があることなどが条件です。分母は原則「その競技の最大許容試合数・競技日数+1」で、チームの実施試合数ではありません。端数は切り上げ、クロスカントリー・陸上には別の分母があります。具体的な数はDivision III規程14.2.5で大学と確認してください。認められるのは使用したシーズンの救済であり、10セメスターが自動的に延長される制度ではありません。NAIAも独自の20%ルールと在籍期間を確認します。20%は実際に行った試合数ではなく、競技ごとの最大許容数に対する基準です。
試合に出ない選択が意味を持つ場面
- 英語や大学の授業へ適応する時間を作る
- フィジカル・技術面の準備を優先する
- ケガからの復帰を急がない
- 編入直後に新しい環境へ慣れる
- ロースター状況を見ながら出場時期を選ぶ
Division I・IIの新制度では期間は止まりません
- 試合に出なくても5年間は原則として進みます
- 編入や休学だけでは期間は止まりません
- ケガによる自動延長はありません
- 卒業までの履修・費用計画も同時に必要です
- 所属大学の競技参加判断とは別に競技資格の確認が必要です
「レッドシャツがなくなる」というのは、選手が1年間試合に出ない選択をできなくなるという意味ではありません。Division I・IIの競技資格計算上、レッドシャツとして出場可能なシーズンを残す必要がなくなり、代わりに連続する5年間の期間管理へ一本化される、という意味です。
NCAA・NAIA・2年制大学の制度比較
アメリカ大学スポーツでは、進学先の団体と入学年度によって競技資格の数え方が異なります。新しいDivision I・II制度を、Division III・NAIA・2年制大学の団体へそのまま当てはめないことが重要です。
| 団体・対象 | 基本的な競技資格の管理 | レッドシャツ・シーズンの考え方 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| NCAA Division I・II 2027年秋以降の初回フルタイム入学者 | 初回フルタイム入学と、19歳の誕生日に基づく通常学年度の開始時点のうち、早い方から原則として連続5年間。 | 出場シーズン数と競技上のレッドシャツ管理を廃止。 | 入学時点ですでに資格期間の一部が経過している場合があります。 |
| NCAA Division I・II 現役選手・2026-27年度初回入学者 | 旧制度と新制度を比較し、原則として本人に有利な結果を個別に適用。 | 適用される制度によって、シーズン数・資格期間の確認方法が変わります。 | NCAA Eligibility Centerと大学の競技資格担当部署の役割を分けて確認します。 |
| NCAA Division III | 最初の10セメスターまたは15クォーターのフルタイム在籍中に原則4シーズン。 | 通常シーズン最初の試合中またはそれ以降に練習・競技へ参加すると、一般に1シーズンと数えられます。 | 入学延期中の組織的な競技参加、編入前の参加歴、負傷・病気の特例申請を個別に確認します。 |
| NAIA | 10セメスター、12トライメスター、または15クォーターの在籍期間内に原則4シーズン。 | スクリメージを除く最大許容試合・競技日の20%を超える参加で、原則1シーズンと数えます。ポストシーズンへの参加もシーズンを使用します。 | 学業要件、編入時の認定、競技ごとの参加記録を確認します。 |
| NJCAA・NWAC・3C2Aなど | 各団体の規則に基づき、使用したシーズン数と残り資格を確認します。NCAAの連続5年間モデルをそのまま適用しません。 | 2年制大学での出場歴が、編入先でどのように数えられるかを確認します。 | 編入合格、単位認定、競技資格、ロースター入り、奨学金は別々に判断されます。 |
Division IIは2026年8月5日に年齢基準の新制度を採択しました。2026-27年度の経過措置と、2027年秋以降の初回フルタイム入学者に適用される新制度を分けて確認してください。
コミュニティカレッジ・日本の大学から編入する場合
Division I・IIの新制度では、アメリカの4年制大学へ入学した日だけを見るのではありません。日本を含む国外の大学やコミュニティカレッジで、最初にフルタイム在籍して授業に出席した時点が競技資格期間の起点になる可能性があります。
最初のフルタイム在籍はいつか
大学名、国、在籍学期、フルタイム・パートタイムの別、授業開始日を整理します。競技部へ所属していなかった大学在籍も確認対象です。パートタイム在籍でも大学の代表として大学間競技へ参加した場合は、資格期間が始まります。
どの制度が適用されるか
2026-27年度の経過措置対象者か、2027年秋以降の新制度対象者か、進学先がDivision I・IIかDivision III・NAIAかによって計算方法が変わります。
単位・GPA・卒業計画が合うか
競技資格期間が残っていても、編入単位、GPA、専攻、卒業に向けた学修進捗要件、大学の入学条件を満たさなければ競技参加できないことがあります。
| 確認項目 | 整理しておきたい内容 |
|---|---|
| 生年月日 | 19歳になる日が9月1日より前か、9月1日以降か。年齢による開始時点の確認に使います。 |
| 最初のフルタイム入学 | 国内外を問わず、最初に大学・短大・コミュニティカレッジ等へフルタイムで在籍し、授業に出席した学期。 |
| 大学・短大・コミュニティカレッジの在籍歴 | 在籍校、学期、休学、退学、パートタイム登録、オンライン履修などを時系列で整理します。 |
| 競技参加歴 | 大学、クラブ、社会人、代表、プロ組織等での参加歴。移行対象者や他団体では使用シーズン数も確認します。 |
| 取得単位・GPA | 編入先で認められる単位、入学条件、競技資格、奨学金、専攻への適用状況。 |
| ケガ・特例申請の記録 | 診断書、出場記録、過去のレッドシャツ・負傷時の特例申請、大学の競技資格担当部署とのやり取り。 |
TEAM Sugiでは、コミュニティカレッジを「遠回り」ではなく、競技実績、英語、GPA、編入準備を積み上げる選択肢としてご案内することがあります。ただしDivision I・IIを目指す場合は、コミュニティカレッジ入学時点から5年間の期間が動く可能性を前提に、編入時期を逆算する必要があります。詳しくは、アスリート留学でコミュニティカレッジから始める考え方もご覧ください。
日本人留学生が整理しておきたい在籍歴・競技歴
日本人選手の場合、高校卒業月、誕生日、渡米予定、国内大学への在籍、浪人・ギャップイヤー、クラブや社会人チームでの競技継続が複雑に重なることがあります。最初から時系列で整理することが重要です。
高校卒業後すぐに渡米する場合
通常は初回フルタイム入学から5年間を使える可能性が高くなります。ただし、生年月日、入学学期、NCAA初期資格、英語・学業条件を個別に確認します。
浪人・ギャップイヤー・語学準備をする場合
語学プログラム(ESL・IEP)の在籍がNCAA上のフルタイム入学に該当するかは、履修登録や大学での扱いにより異なります。「語学課程だから一律にカウント外」とは判断できないため、大学とNCAAへ事前確認が必要です。また、大学へフルタイム入学していなくても、年齢による開始時点が先に来れば競技資格期間が始まります。
日本の大学・短大等に在籍してから渡米する場合
日本での初回フルタイム在籍がDivision I・IIの5年間の起点になる可能性があります。日本で競技部に入っていなかった場合も、在籍歴を省略せず申告してください。
クラブ・社会人・プロに近い環境で競技を続ける場合
Division Iでは2026-27年度から、条件を満たす入学前の賞金受領やプロ競技に関する代理人契約が、直ちに不適格とは扱われない場合があります。ただし、競技歴・報酬・契約・代理人・賞金は正確に申告する必要があり、Division II・IIIやNAIAへ同じ扱いをそのまま当てはめることはできません。大学入学後の賞金受領に関する規則を緩和する変更でもありません。
事前に整理しておきたい情報
- 生年月日と高校卒業年月
- 大学・短大・コミュニティカレッジ等への在籍歴
- フルタイム・パートタイムの登録状況
- 各学期の授業開始日、休学・退学日
- 大学・クラブ・社会人・代表等での競技歴
- 報酬、契約、代理人、賞金等の有無
- ケガ、診断書、過去の特例申請記録
- 取得単位、GPA、英語試験スコア
「年齢で決まる」だけではありません
年齢はDivision I・IIの期間開始を決める重要な要素ですが、競技参加の可否すべてを決めるものではありません。大学への入学、NCAA初期資格、アマチュア・競技歴、編入単位、GPA、学位への進捗、チームの受け入れ、ビザなどをすべて満たす必要があります。
日本とアメリカでは一般的な学年開始時期が異なるため、誕生日と学年度だけで判断すると時期を取り違えることがあります。自己判断で残り年数を断定せず、公式認定に必要な書類を早めにそろえましょう。
Division I・IIで残る例外・廃止される特例
Division I・IIの新制度は、ケースごとの特例申請を減らし、限られた例外だけを規則内に設ける仕組みです。従来利用されていた多くの延長申請はなくなります。
期間を除外・停止できる可能性がある主な例外
- 現役の軍務
- 公式な宗教活動
- 米国政府の認定する外国援助活動等
- 妊娠により実際に競技できない期間
現役の軍務、公式な宗教活動、米国政府の認定する外国援助活動等の例外は、その期間中に組織的な競技参加(organized competition)がないことなど、所定の条件を満たす必要があります。一般的なボランティアや休学を一律に同じ扱いとは判断できません。同時に大学へフルタイム在籍する場合など、除外されない条件も確認が必要です。妊娠の例外には医療資料が必要です。
新制度で廃止される主な特例申請
- 負傷・病気による特例申請(medical hardship waiver)
- 資格期間延長の特例申請
- 出場シーズン数に関する特例申請
- 競技活動に関する特例申請
- 入学延期に関する特例申請
ケガ、休学、編入、出場機会の少なさなどを理由に、従来と同じ感覚で1年延長できると考えないことが大切です。
| 状況 | 新しいDivision I・IIモデルでの基本的な扱い |
|---|---|
| 試合に出ない | 競技資格期間は原則として進み続けます。 |
| ケガ・病気 | 負傷・病気による特例申請は廃止され、原則として期間は停止しません。 |
| 編入・チーム変更 | それだけでは競技資格期間は停止しません。 |
| 競技から一時的に離れる | それだけでは競技資格期間は停止しません。 |
| 現役軍務・公式な宗教活動など | 組織的な競技へ参加しないなどの条件を満たせば、例外となる可能性があります。 |
| 妊娠 | 実際に競技できない期間について、医療資料をもとに停止できる可能性があります。 |
新制度の例外はNCAA Eligibility Centerが管理します。自動的に認められるものではないため、必要資料、競技参加の有無、期間の認定方法を大学の競技資格担当部署と確認してください。
TEAM Sugiが進路相談で確認すること
新制度によってDivision I・IIの資格期間は整理されましたが、実際に競技を続けられるかは、出場機会、学業、費用、編入、卒業までを含めて判断する必要があります。
競技レベルと出場機会
資格期間内でも、大学が合格を出すか、コーチが受け入れるか、登録メンバー(ロースター)に入れるか、公式戦へ出場できるかは別の判断です。Division Iを目指す方は、D1進学に必要な条件も参考にしてください。
英語・GPA・単位・卒業計画
大学の授業についていける英語力、GPA、取得単位、専攻の進み方を確認し、学位取得まで無理なく進めるかを見ます。
資格計算の基本情報
- 生年月日と19歳になる日
- 最初にフルタイムで在籍した学校・学期
- 希望する団体・Division・入学年度
- 2026-27年度の経過措置対象か
書類・大学在籍歴・競技歴
- 全大学・短大の成績証明書と在籍記録
- 大学、クラブ、社会人等での競技参加歴
- 賞金、報酬、契約、代理人に関する記録
- ケガの診断書と過去の特例申請
学校選びで別に確認すること
- 入学許可と編入単位の認定
- コーチの受け入れとロースター枠
- 競技奨学金・学業奨学金の条件
- 卒業までの履修計画と総費用
本間 卓(TEAM Sugi代表)の競技・編入経験
Edmonds College(NWAC)で投手としてプレーした後、University of Wisconsin–Superior(NCAA Division III)へ編入し、同校では内野手としてプレーしました。TEAM Sugi全体では、累計150名以上のアメリカ大学留学をサポートしています。
TEAM Sugiは進学ルートの整理と手続きを支援しますが、NCAAの競技資格を認定する機関ではありません。入学前の認定・新制度の例外はNCAA Eligibility Center、在学中・編入時の資格は大学の競技資格担当部署が確認し、最終的な公式認定を行います。
残りの競技資格と進学ルートを相談する
新しいDivision I・IIルールでは、生年月日、最初のフルタイム在籍、入学予定年度、過去の競技・大学在籍歴を時系列で確認する必要があります。Division III、NAIA、コミュニティカレッジを含め、希望する進路に合わせて注意点を整理します。
これから初めてアメリカの大学を目指す方
年齢、卒業時期、英語力、成績、競技歴、費用をもとに、4年制大学へ直接進学するか、コミュニティカレッジから始めるかを整理します。
日本やアメリカの大学在籍歴がある方
最初のフルタイム在籍、過去の出場歴、単位、GPA、レッドシャツやケガの記録を確認し、進学先で注意すべき点を整理します。
無料相談・LINEでの質問は、正式なサポート申し込みとは別です。支援範囲と料金をご確認いただいたうえで、必要な手続きをご案内します。
レッドシャツ・10セメスターのよくある質問
Q1. NCAAのレッドシャツ(redshirt)とは何ですか?
大学に在籍しながら公式戦への出場を抑え、出場シーズンを残す考え方です。自動的に認められる身分ではなく、団体・Division・競技ごとの参加基準と大学側の確認が必要です。Division I・IIの新制度では出場シーズンを中心とした管理が廃止されますが、試合に出ない期間も連続5年間の資格期間は原則として進みます。
Q2. 10セメスターは何年間ですか?
秋学期と春学期を毎年フルタイムで数える場合は、おおむね5学年間に相当します。ただし、10セメスターは連続する暦上の5年間という意味ではなく、対象となる在籍学期を数える制度です。休学、パートタイム在籍、サマー学期などの扱いは団体と大学へ確認してください。
Q3. NCAAの10セメスタールールはなくなったのですか?
すべてのNCAAでなくなったわけではありません。Division I・IIは年齢ベースの連続5年間モデルへ移行しましたが、Division IIIでは現在も10セメスターまたは15クォーターの中で4シーズンを使う考え方が基本です。
Q4. Division I・IIでは誰でも5年間プレーできますか?
保証されません。新制度は「5 for 5」と単純に呼ぶには不正確です。初回フルタイム入学または年齢による開始時点から連続5年間が進むため、入学を遅らせた選手は大学で使える期間が5年未満になる可能性があります。
Q5. 年齢だけで競技資格が決まるのですか?
いいえ。期間の開始は、初回フルタイム入学と19歳の誕生日に基づく開始時点の早い方です。また、学業、編入、アマチュア・競技関連ルール、大学の入学条件、チーム登録なども引き続き適用されます。
Q6. 高校卒業後に1年ギャップイヤーを取っても大丈夫ですか?
必ず不利になるとは限りませんが、生年月日によってはギャップイヤー中に年齢による開始時点が発生します。具体的な誕生日、入学予定学期、学年度開始日をもとに確認してください。
Q7. 日本の大学に在籍してからDivision I・IIへ編入するとどうなりますか?
日本の大学等で最初にフルタイム在籍して授業に出席した時点が、Division I・IIの5年間の起点になる可能性があります。競技部に所属していなかった場合も含め、在籍歴を正確に申告する必要があります。
Q8. Division I・IIではレッドシャツが完全になくなりますか?
競技資格の計算に使われていたレッドシャツ規則は廃止されます。ただし、選手を試合に出さず準備期間を作ること自体は可能です。その場合も連続5年間の競技資格期間は原則として止まりません。
Q9. ケガをしたらmedical redshirtで期間を戻せますか?
新しいDivision I・II制度では、負傷・病気による特例申請が廃止され、ケガを理由に従来のような延長を受ける仕組みはありません。経過措置対象者は旧制度との比較があるため、所属大学の競技資格担当部署へ個別に確認してください。
Q10. 現在Division I・IIでプレーしている選手にも新制度が適用されますか?
2025-26年度終了後も旧制度上の競技資格が残る現役選手は、旧制度または新制度のうち本人に有利な方が適用されます。2025-26年度に最終シーズンを使い切った選手へ競技資格が自動的に追加されるわけではありません。
Q11. コミュニティカレッジからDivision I・IIへ編入する場合、5年間は編入後から始まりますか?
通常は編入後からではありません。コミュニティカレッジへ初めてフルタイム入学し授業に出席した時点が起点になる可能性があります。編入時には、その時点までに進んだ期間と残り期間を確認します。
Q12. 最終的な残り競技資格期間は誰が決めますか?
NCAA Eligibility Centerと所属・進学予定大学の競技資格担当部署が、公式書類と個別状況を確認して認定します。記事、コーチ、エージェントの説明だけで最終年数を確定することはできません。
Q13. 日本の大学や語学課程に在籍しましたが、試合には出ていません。何を伝えればよいですか?
試合に出た期間だけでなく、高校卒業後の在籍歴と競技歴を時系列で整理してください。試合に出ていないことだけで、資格期間を使っていないとは判断できません。語学課程も自己判断で除外せず、課程の内容と履修状況を伝えましょう。
| 整理する項目 | 担当部署に伝える内容 |
|---|---|
| 学歴・在籍 | 高校卒業時期、各学校への入学・在籍・休学・退学の時期、学位課程か語学課程か、履修単位数やフルタイム/パートタイムの扱い。 |
| 競技歴 | 所属チーム、練習・試合への参加時期、出場の記録、報酬や契約の有無、過去に受けた資格認定・特例の記録。 |
| 希望進路 | 競技、進学・転校予定時期、候補大学と所属団体・Division。年齢の確認が必要な場合は生年月日も指定の方法で提出。 |
資料が不足している箇所は推測で埋めず、不明点として伝え、成績証明書など何が必要かを所属・進学予定大学の競技資格担当部署へ確認します。NCAA Division I・IIの年齢ベース資格制度には経過措置もあるため、過去の説明や自分で数えた年数だけで結論を出さないでください。
Q14. 転校先のコーチへ先に連絡してもよいですか?
連絡する前に、現在の大学の競技資格担当部署(Compliance Officeなど)へ、必要な通知・許可・接触可能な時期を確認しましょう。家族や第三者を通じて連絡する場合も、先に確認が必要です。窓口が分からない場合は、Athletics Departmentに担当部署を尋ねてください。
NCAAの転校案内は、2年制・4年制からの転校などで案内が分かれています。現在と転校先の所属団体・Division、競技、対象年度を伝え、Transfer Portal等の手続きが自分に適用されるかを確認してください。他団体の学校にも同じ手続きを一律に当てはめないようにしましょう。
転校の意向を伝えたり退学・契約解約を進めたりする前に、現在の奨学金、在籍・住居、費用への影響も確認します。転校先のコーチから返事があっても、入学許可・競技資格・奨学金・チームでの立場がすべて確定したことにはなりません。
単位移行は教務・入学担当、F-1の学校変更はDSOにも確認が必要です。進路を整理したい場合は、在籍歴と競技歴、確認済みの回答をまとめて、TEAM Sugiのスポーツ留学相談へお進みください。個人情報を含む資料は、担当者から指定された方法で共有してください。
進路を決める前に確認したい4点
NCAA Division I・IIは、年齢と初回フルタイム入学の早い方を起点とする連続5年間の競技資格制度へ移行しました。2026-27年度の対象者には経過措置があり、2027年秋以降の初回フルタイム入学者には新制度のみが適用されます。
一方、Division IIIには10セメスターまたは15クォーター、NAIAには10セメスター、12トライメスター、または15クォーターと、出場シーズン数を管理する考え方が残っています。したがって、「全団体で10セメスターが廃止された」「5年間自由にプレーできる」と考えるのは正しくありません。
まず確認したい4つの情報
- 生年月日
- 最初に大学へフルタイムで在籍し、授業に出席した時期
- 希望する団体・Divisionと入学年度
- 過去の大学在籍・競技参加・単位・GPA
この4点を整理したうえで、競技レベル、英語力、費用、編入、卒業計画まで含めて進路を判断しましょう。
公式情報・確認先
競技資格の規則は更新されます。以下の一次資料を確認し、個別ケースはNCAA Eligibility Centerまたは大学の競技資格担当部署へ照会してください。
この記事は制度の全体像を日本人選手向けに整理したものです。正式な残り資格期間や例外の可否は、公式書類に基づく個別認定を優先してください。
